
これからの家づくりは「省エネ+長持ち」が新常識
広島で新築住宅を検討している方の間で、近年急速に注目を集めているのが
「ZEH住宅(ゼッチ)」と「長期優良住宅」です。
どちらも国が推進する省エネルギー・持続可能な住宅の代表格で、
光熱費を抑えながら快適に暮らせるだけでなく、
補助金や税制優遇といった経済的メリットも得られる点が魅力です 。
2025年度からは、すべての新築住宅において「省エネ基準適合」が義務化される予定。
つまり、これからの家づくりにおいてZEH・長期優良住宅の知識は欠かせない時代となりました。
広島県でも、ZEHビルダーの登録企業が増え、
市町ごとに住宅補助金制度が拡充されるなど、動きが加速しています。
本記事では、
✅ ZEH住宅と長期優良住宅の違い
✅ 広島県内の最新補助金・税制優遇制度
✅ 実際の建築実例・コスト・光熱費の比較
✅ これから家を建てる際に知っておきたいポイント
を地元・広島の不動産会社「ニッセイ不動産」がわかりやすく解説します。
あなたの家づくりを“省エネ・快適・お得”にするためのヒントを、ぜひ最後までご覧ください。
ZEH住宅とは?長期優良住宅との違い

🌞 ZEH住宅とは? ― エネルギーを「つくって減らす」家
ZEH(ゼッチ)住宅とは、「Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」の略称です。
簡単に言うと、家庭で使うエネルギー量を実質“ゼロ”にする家のこと。
省エネ性能の高い断熱材やサッシを使い、
高効率のエアコン・給湯器などを導入することで消費エネルギーを減らし、
さらに太陽光発電などの再生可能エネルギーで自家発電することで、
年間のエネルギー収支をプラスマイナスゼロに近づけます。
ZEH住宅の特徴は、次の3つです。
- 高断熱・高気密で夏も冬も快適
- 太陽光発電で光熱費を大幅削減
- 国や自治体の補助金を受けられる
2024年度の広島県内のZEH補助金は**1戸あたり55万円(+追加要件で最大100万円超)**が支給され、
これにより導入コストの負担が大幅に軽減されています。
🏠 長期優良住宅とは? ― 「長く快適に住み続ける」ための家
一方、長期優良住宅は、省エネよりも住宅の“寿命”と“品質”を重視した認定制度です。
耐震性・劣化対策・維持管理のしやすさ・省エネ性能など、
国が定めた基準をすべて満たすことで「長期優良住宅」として認定されます。
長期優良住宅の認定を受けると、以下のメリットがあります:
- 住宅ローン減税の上限額が拡大(最大5000万円まで)
- 固定資産税の減額期間が延長(5年間→7年間)
- 地震保険料の割引(最大50%)
また、長期優良住宅は「住宅資産としての価値が維持されやすい」点も大きな利点です。
将来的に売却や相続を行う際にも、認定住宅として高く評価される傾向にあります。
🔍 ZEHと長期優良住宅の違いを比較
比較項目 | ZEH住宅 | 長期優良住宅 |
---|---|---|
主な目的 | エネルギー収支の最小化 | 長期間快適に住める構造と性能 |
国の認定制度 | 経済産業省・環境省 | 国土交通省 |
補助金の主な種類 | ZEH支援事業・地域型住宅グリーン化事業 | 長期優良住宅化リフォーム補助金など |
主なメリット | 光熱費削減・補助金 | 税制優遇・住宅ローン減税 |
適した人 | 太陽光発電・省エネ志向の人 | 安全性・資産価値を重視する人 |
📍 ポイント:
両者は目的が異なりますが、「併用」も可能です。
つまり、ZEHかつ長期優良住宅として建てることで、
エネルギー効率と住宅性能の両立が実現します
広島県の補助金・税制優遇制度(2025年度最新)

ZEH住宅・長期優良住宅を検討する際、補助金制度や税制優遇制度を活用できるかどうかが、実質コストに大きく影響します。
以下は、広島県・広島市・地方自治体レベルで公開されている主な制度と注意点です。
① 認定長期優良住宅に関する固定資産税軽減(広島市)
広島市では、認定を受けた長期優良住宅に対して、固定資産税の軽減措置を設けています。 広島市
- 対象:新築された認定長期優良住宅
- 要件:居住部分の割合が2分の1以上、床面積50〜280㎡など 広島市
- 軽減内容:新築後 5年間(一般住宅)、または一定の耐火/準耐火構造なら 7年間、120㎡までの部分の税額を 1/2 に軽減 広島市
- 注意点:都市計画税には軽減が適用されません。申告書を期日までに提出する必要があります。 広島市
これにより、認定を取るだけで税負担が大幅に和らぐ可能性があります。
② 広島市/自治体によるZEH補助制度(ZEH-M 等)
集合住宅(マンション)を対象とした ZEH-M 補助制度が、広島市によって運用されています。 広島市
- 対象:分譲マンションで、“ZEH-M” 等の性能評価を取得したもの
- 補助額:
- ZEH-M 等級:25万円/戸
- Nearly ZEH-M:12万円/戸
- ZEH-M Ready:10万円/戸
- ZEH-M Oriented:5万円/戸 広島市 - 注意点:令和7年度は新規募集を行わない旨の記載あり(制度の継続性・タイミング確認が必須) 広島市
戸建て向けのZEH補助金は、この記事執筆時点で “広島市公開情報” 上には明示されていませんが、地方自治体レベルで実施されている例があるため、建築予定地の自治体に確認が必要です。
###③ 優良宅地認定制度(広島県)
ZEH/長期優良住宅そのものの補助ではありませんが、土地譲渡益税・譲渡所得税に関する優遇措置が適用される「優良宅地認定制度」が広島県にあります。 広島県公式サイト
- 目的:良好な宅地供給を促すため、認定を受けた宅地の譲渡において課税上の特例を適用
- 対象:土地開発事業者が「優良宅地造成事業」として認定を受けた宅地など
- 効果:譲渡所得税の重課対象除外など、税負担を軽くする措置
この制度は「建物」よりも「土地」側の税制設計に関わるものなので、土地取得コストを下げる観点から注目すべき制度です。
④ 補助金制度等の留意点と課題
- 多くの補助金には 年度や募集枠が限定されており、開始/終了時期が流動的
- 制度要件(断熱性能、太陽光出力、設備仕様等)が厳格で、認定資格を満たす設計・施工が必要
- 補助金を受けるには 事前申請・交付決定前着工不可 という条件を課すケースが多い
- 税制優遇措置は「認定を受けること」が前提条件であるため、取得手続きが不可欠
- 補助金や優遇の設計は自治体によって異なるため、建築予定地の自治体に最新情報確認が最重要
広島での建築実例・コスト・光熱費比較
実例①:ZEH新築(広島市)— 太陽光4.8kWで“電気代実質プラス”
- 概要:4LDK+2S/延床128.34㎡、UA値0.46・C値0.5、太陽光4.8kW。広島県ZEH・長期優良住宅の徹底調査
- 月間実績:電気料金10,670円、売電収入12,788円 → 月差額+2,119円(年+25,423円)。広島県ZEH・長期優良住宅の徹底調査
- 広島の創エネ“標準値”:太陽光4.8〜6kW、年発電5,000〜6,500kWh、自家消費率は蓄電池併用で約70%。広島県ZEH・長期優良住宅の徹底調査
実例②:長期優良住宅(福山市)— WB工法で“湿気と冷暖房負担”を軽減
- 仕様:長期優良住宅認定(耐震等級3)、WB工法採用。
- 施主の実感:「夏でもジメジメせず、エアコン時間が少なくても快適」。
- :長期優良住宅+太陽“熱”活用— ランニングと暮らしの両立
- 仕様:長期優良認定、太陽熱温水+太陽光、家事&将来間取りに配慮。
建築コストの目安(県内比較)
- 坪単価の概況(2025年7月時点・参考):
東広島市 約15万円/坪、福山市 約20万円/坪、廿日市市 約30万円/坪、安芸郡 約40万円/坪。広島県ZEH・長期優良住宅の徹底調査 - 延床面積×単価の実例:
例)東広島市 28.59坪 × 108.1万円/坪 ≒ 3,090万円。広島県ZEH・長期優良住宅の徹底調査
補足:ZEH・長期優良仕様に伴う追加コストは概ね50〜100万円程度の傾向。計画段階での積算が重要です。広島県ZEH・長期優良住宅の徹底調査
光熱費・投資回収の目安
- 太陽光+蓄電池の回収期間(事例):
初期投資は補助金約80万円を活用 → 年メリット11.5万円(電気代削減10万円+売電1.5万円)で回収約11年。補助なし初期200万円なら長期化。広島県ZEH・長期優良住宅の徹底調査 - 長期優良住宅の費用対効果:
追加コストは数十万円だが、住宅ローン減税(最大455万円/13年)+固定資産税1/2(5年)等で10〜15年程度で元を回収との評価。広島県ZEH・長期優良住宅の徹底調査
“数字で比較”早見表
指標 | ZEH新築(広島市・実測) | 長期優良住宅(例) |
---|---|---|
断熱・気密 | UA 0.46/C 0.5 | 断熱等級5・耐震等級3など(設計により) |
創エネ | 太陽光4.8kW | 太陽光・太陽熱等の採用例あり |
月間光熱費差額 | +2,119円(売電>買電) | エアコン稼働が少なく快適との実感 |
投資回収 | 太陽光+蓄電池:約11年(補助あり) | 減税+固定資産税軽減で10〜15年 |
追加コスト | 50〜100万円(仕様強化分) | 数十万円(申請・仕様) |
根拠:実測値・回収試算・追加コストの各出典。広島県ZEH・長期優良住宅の徹底調査 広島県ZEH・長期優良住宅の徹底調査 広島県ZEH・長期優良住宅の徹底調査
まとめ(この章のポイント)
- 広島のZEH実測では、4.8kW級でも「電気代実質プラス」が狙えるケースあり。広島県ZEH・長期優良住宅の徹底調査
- 東広島の目安コストは延床×単価の概算で3,000万円前後の事例。仕様強化分は+50〜100万円程度が目安。広島県ZEH・長期優良住宅の徹底調査 広島県ZEH・長期優良住宅の徹底調査
- 回収期間は、太陽光・蓄電池で約11年、長期優良は税制優遇で10〜15年のレンジ感。広島県ZEH・長期優良住宅の徹底調査
次章では、**「2025年の省エネ基準(義務化)に向けた動き」**を、広島の工務店対応・技術トレンドとあわせて解説します。
2025年の省エネ基準義務化に向けた動き

🔍 背景 — 「全ての新築住宅に省エネ基準」義務化へ
2025年度から、国の新しい建築基準として全ての新築住宅に省エネ性能基準への適合が義務化されます。
これは、これまで一部の住宅や地域に限定されていた「ZEH(ゼロエネルギーハウス)水準」や「長期優良住宅水準」が、全国で標準化されることを意味します。
広島県内でも、ZEHや長期優良住宅の施工実績を持つ工務店が増加しており、
設計・施工段階での断熱・気密・換気の高性能化が進んでいます広島県ZEH・長期優良住宅の徹底調査。
🏗 広島の工務店・ハウスメーカーの対応
広島県内の主要ビルダーは、すでに次のような取り組みを進めています:
- ZEH Oriented・ZEH Ready対応プランの標準化
→ 断熱性能「UA値0.6以下」、高効率給湯器・LED照明の採用を標準仕様に広島県ZEH・長期優良住宅の徹底調査。 - BELS評価書(省エネ性能表示)の全棟取得
→ 住宅性能を数値で“見える化”し、顧客説明の信頼性を高める動き。 - 長期優良住宅+ZEHダブル認定の推進
→ 住宅ローン減税と補助金を同時に活用できる“二重メリット住宅”として注目。
また、**東広島市や安芸郡では地元工務店による「ZEH分譲地」**も始まり、
分譲段階から省エネ住宅の価値を高める戦略が進行中です広島県ZEH・長期優良住宅の徹底調査。
💡 義務化がもたらす「3つの変化」
- 設計・仕様の標準化が進む
断熱・気密性能が標準化されるため、価格差は設備やデザイン面での違いへシフト。 - 住宅価格は一時的に上昇する可能性
高性能建材や設備導入コストにより、2025年以降は1棟あたり平均30〜60万円の上昇予測。
ただし、光熱費削減で10年以内に回収可能との試算も広島県ZEH・長期優良住宅の徹底調査。 - 「認定住宅」の価値が明確に差別化される
中古市場でも省エネ・耐久性能の高い家が資産価値を維持しやすく、
長期優良住宅・ZEH認定=売却時のブランド になる時代へ。
🧱 工務店選びのポイント
- ZEHビルダー登録の有無を必ず確認(経産省登録制度)
- UA値・C値の提示ができる会社を選ぶ
- 補助金・税制の申請サポート体制があるかチェック
- **気候特性に合わせた地域設計(広島型断熱仕様)**への理解があるか
広島は「温暖だが湿気の多い地域」のため、
単純な高断熱設計よりも通気・湿度管理との両立が重要とされています広島県ZEH・長期優良住宅の徹底調査。
🌍 まとめ:省エネ義務化は“住宅性能の新しい常識”
2025年の省エネ義務化は、
単なる法改正ではなく「暮らしの基準が変わる転換点」です。
ZEHや長期優良住宅を基準とした住まいは、
・省エネで快適
・補助金や減税で経済的
・資産価値が維持されやすい
という“3拍子そろった住宅”になります。
次の章では、
👉 「広島でZEH・長期優良住宅を建てる際のポイント(業者選び・注意点)」
に進み、失敗しないための実践的チェックリストを紹介します。
広島でZEH・長期優良住宅を建てる際のポイント 業者選び・注意点)

🧭 1. 「ZEHビルダー」登録業者を選ぶ
ZEH住宅を建てる場合、まず確認すべきは**「ZEHビルダー/プランナー登録事業者」であるかどうか**です。
この登録があることで、
- 国のZEH補助金申請が可能
- ZEH基準を満たす設計・施工体制が整備されている
- 実績・施工データが公表されている
という3つの安心要素が得られます。
広島県内では、すでに200社以上のZEH登録工務店・ハウスメーカーが存在し、
地域ごとに「ZEH実績率」を公開している会社もあります。
特に東広島市・安芸郡エリアでは、年間の新築の約3〜4割がZEH相当に達しています広島県ZEH・長期優良住宅の徹底調査。
🧱 2. 「UA値」「C値」をチェックする
ZEH・長期優良住宅の性能を判断するうえで重要なのが、
**UA値(断熱性能)とC値(気密性能)**です。
指標 | 意味 | 目安値(広島地域) |
---|---|---|
UA値 | 外皮平均熱貫流率(断熱性能) | 0.6以下でZEH水準 |
C値 | すき間の少なさ(気密性能) | 1.0以下で高気密 |
施工会社がこれらの数値を「実測値」で提示できるかが信頼のバロメーターです。
見積もり段階で「UA値0.6・C値1.0を目安に設計していますか?」と質問してみましょう。
🏗 3. 広島の気候に合った“地域設計”ができるか
広島は温暖な瀬戸内型気候でありながら、
夏は高湿度・冬は冷え込みが強い内陸型特性も持っています。
そのため、
- 結露を防ぐ通気層構造
- 夏場の熱気を排出する小屋裏換気
- 室内の温度ムラを防ぐ全館空調 or 断熱ゾーニング
といった地域に合わせた設計ノウハウが不可欠です。
また、ZEH基準に適合していても、実際の体感温度や快適性は設計次第。
地域密着型の工務店は、土地条件(湿度・風向き・日射角度)に基づいたプラン提案が得意です。
💰 4. 補助金・減税を“セットで活かす”提案ができるか
ZEH住宅や長期優良住宅は、
設計段階での制度申請がタイミングを左右します。
交付決定前に着工してしまうと、補助金が無効になる場合もあるため注意が必要です。
理想は、次のような“トリプルサポート”を受けられる業者です:
- ZEH補助金(55〜100万円)申請サポート
- 長期優良住宅認定+住宅ローン減税対応
- 省エネ基準適合証明の発行
これらを一括でサポートできる体制を持つかどうかが、結果的に総コストを左右します。
🛠 5. メンテナンスと保証体制を確認する
ZEH・長期優良住宅は、性能が高い分、適切な維持管理が必要です。
次のような項目を事前に確認しましょう:
- 定期点検(1年・5年・10年)を自社で行っているか
- 太陽光・蓄電池の保証年数とメンテナンス方法
- 長期優良住宅の維持保全計画書が作成されているか
長く快適に住み続けるためには、建てて終わりでなく、支える体制があるかどうかが重要です。
💬 まとめ:数字と地域対応力が信頼の証
広島でZEH・長期優良住宅を建てるなら、
価格だけでなく、次の3点を軸に業者を選びましょう。
✅ 性能(UA値・C値)を“数値で示せる”会社
✅ 補助金・減税をトータルでサポートできる会社
✅ 地域の気候・土地条件を理解して設計できる会社
こうした観点を押さえることで、
あなたの住まいは「高性能」だけでなく「長く快適で経済的な家」に進化します。
まとめ|広島での家づくりは「ZEH×長期優良住宅」が新しいスタンダード

2025年、省エネ基準の義務化を前に、
家づくりの“常識”は大きく変わろうとしています。
これからの広島の住宅は、
- ZEH(ゼロエネルギー住宅):光熱費を抑える、省エネで賢い家
- 長期優良住宅:長く快適に暮らせる、資産価値の高い家
この2つの性能を備えることが、**「選ばれる住宅」**の基準になりつつあります。
補助金や減税制度を上手に活用すれば、初期費用の負担を抑えつつ、
結果的に**ライフサイクルコストを下げる“賢い家づくり”**が可能です。
🔗 関連リンク
🌿 最後に
家は「買うもの」ではなく「未来をつくる場所」。
広島のまちに根ざした家づくりで、
あなたとご家族がずっと笑顔で暮らせる住まいを実現しましょう。
ニッセイ不動産 — 東広島の暮らしを豊かにする、未来志向の家づくりを。
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